原爆症認定をめぐる一連の集団訴訟で初めて、国家賠償を認めた18日の広島地裁判決。賠償が認められた原告は「涙が出るほどうれしい」と支援者と喜び合ったが、原爆症と認められなかった2人は「信じられない」と落胆を隠さなかった。また、厳しい判決に、厚生労働省には戸惑いが広がった。
「予想外」の結果だった。言い渡し中、原告弁護団メンバーが慌てて法廷から飛び出し、地裁前で待つ支援者らに「勝訴」の垂れ幕を掲げると、「よっしゃ」「最高」の声がわき起こった。
白内障で原爆症と認められ、33万円の賠償が認められた尾崎勝信さん(80)は「うれしいけど、ここまで長かった」。判決後に開かれた報告集会で「やっと今日の日を迎えることができた。ありがとうございました」と口にすると、涙で声を詰まらせた。
これに対し、白内障を患い、視力をほとんど失った田中聖さん(79)は原爆症と認められなかった。「信じられない。同じ被爆者なのに、どこで差別されるのか。控訴しようと思う」と複雑な表情を見せた。
判決後の報告集会では、佐々木猛也弁護団長が、「厚生労働大臣が陳謝する道を切り開いた」と報告。二国則昭弁護士は「国の安易な審査に対し警鐘を鳴らした画期的な判決」と評価した。
一方、「職務上の注意義務を尽くしていない」「認定申請を漫然と却下した」との厳しい言葉が続く判決に、厚労省幹部の一人は「内容をきちんと見ないと分からないが、これまでの(集団訴訟判決の)流れとは違う」。
引用元 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090318-00000134-san-soci
